超高機能自閉症の愛理ちゃんの子供時代が中心に描かれた漫画です。
親の苦しみというよりは、愛理ちゃん自身の精神世界や社会との軋轢に苦しむ心情が鮮明に描かれています。
超高機能で IQ がとても高く、大人になってからここまで子供時代の感覚を鮮明に言語化できるとは…。
実はこの漫画、森口奈緒美さんという自閉症の当事者の方への取材を元に描かれており、完全なフィクションではないようです。
手記も発売されています。
人の顔が覚えられない、水が流れるのを見ていたら気持ちが落ち着くとか、ローマ字が規則性があって自分の世界にぴったりで好き…等自閉症児のこだわりや社会性の欠如について言葉が紡がれています。
ただこれだいぶ昔の話ですよね?
私はそう信じたいです。
こんなに賢いんだったら幼児期からしっかり療育をしていたら余計な苦労しなかったでしょうに(泣)
4歳で自閉症と診断されるのも遅すぎる。
幼児期にまともな療育を一つも受けていない。
しかも園や学校の先生で自閉症について理解している教育者が一人もいません。
クラスの反省会で「愛理ちゃんの性格」をテーマに話し合うって…
すぐ癇癪を起こすことや集団行動を乱す、協調性に欠けて鬱陶しいとか一方的に責められます。
今なら学校委員会に直訴直訴され社会問題になるでしょう。
アウトーー!
やるせない思いと無力感に苛まれます。
今は自閉症への理解も進み、多少はマシになっていて良かったなと安堵できることだけが救いです。
ただ読んでふと息子は本当はどう思ってるのかな?と考えてしまいました。
ママはいつも僕に指示ばっかりするなぁとか、
指示してくれたことをちゃんとできたら褒めてくれるけどそれ以外は忙しそうにして構ってくれないな〜
とか思ってるのかもしれない。
大きくなったら聞いてみたいです。