【漫画 ケーキの切れない非行少年たち】とてもスルーできない、療育への緩んだ気持ちを立て直された【★★★☆☆】

漫画の作者は「マトリズム」や「子供を殺してくださいという親たち」を描かれている鈴木マサカズさんです。

原作本はこちら。

鈴木マサカズさんの漫画の登場人物って、普通の表情でも人間の狂気を感じませんか。

人間の業の深さや背負うものへの無力感をワンシーンでもまざまざと見せつけられ、恐ろしさに身が凍ります。

 

知的障害またはその疑いがあり、処遇に配慮を要する少年少女が収容されている少年院の話。

IQが境界知能(IQ70~85)で認知機能に問題がある子供を焦点を当てています。 

 

少年院よりも社会の方が生きにくい

障害があっても社会ではなかなか理解されにくいし利用したり騙されたりする

そして少年院に入る子供達は皆自己評価が低い…

皆が簡単にできることでも自分にはできない、そんな経験が積み重なれば自分に自信が持てなくなるのは当たり前ですよね。 

困った子供や手に負えない子供は、本人が困っている子供であるという事実を突きつけられます。 

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自閉症の障害がある子供を持つ親としては将来への不安が増幅されました…

今ですら困りごとがあるのに、もし社会に出て犯罪を起こしてしまったら…

うう…

子供には療育を通して小さいうちから社会的スキルを身に付けさせ、「自分にもできる!」という環境を作り、子供の自己肯定感を高めないといけませんね。

身震いするとともに最近療育に対する緩んだ気持ちが立て直されました。


ケーキの切れない非行少年たち 1巻: バンチコミックス

でも本人にふさわしい環境設定をしてあげられるとしてもそれは十八歳までで、いつかは社会に出なければいけない。

そしてその社会は子供にとって苦しいものでしかないかもしれない、と胸が締め付けられました。

 

原作者の宮口先生はコグトレという認知機能のトレーニング本も出版されています。

こちらも読まずにはいられないな。

また読みましたらレビューします!!

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