一昨日に受けた発達検査の結果を受け止め、私も息子の障害の受容に一歩近づいたかなと感じています。
1歳8ケ月に受けた発達検査は全体領域でDQ99と数値上では特に遅れがなかったんですよね。
もちろん受けた当時も息子は自閉症で定型発達の子に比べて発達に遅れがあることは十分分かっていたのですが、ほぼ100という数字自体には安心していたのも事実です。
今回の発達検査の結果はDQ89で大体90だし、あまり変わんないじゃん…?と思われるかもしれませんが、1歳児の90と3歳児の90って違います。
1歳半(18ケ月)でDQ90だと2か月弱の遅れで発育の誤差範囲内かもしれません。
3歳1ケ月(37ケ月)でDQ90だと4ケ月。
6歳(72ケ月)でDQ90だと7ケ月。
もちろんずっとDQ 90ではなく今後上がったり逆に下がったりするのですが…
成長に従い定型発達のお子さんとはだんだん差が広がっていく一方なのかな、と認識しています。
今は幼稚園にも行かず、仕事も辞めて家庭療育を中心に息子の障害と向き合う毎日。
自閉症の子供の改善に効果があると言われるABA療育を、息子が1歳過ぎの頃からやっています。
週40時間、個別で家庭療育をして、ある程度スキルが付いてから付き添い付きで小集団に徐々に入れて行く…と言ういわゆる「王道」のABA療育。
でもそうやってがむしゃらに療育するのは小学校入学までの、後3年間でしょうか。
昨晩読んだこの本、幼児期・学童期と全力で療育をしてきたお母さんと息子さんの体験談なのですが、これを読んで療育の終わりを考えないといけないと思わされました。
息子さんが3歳で自閉症と診断されてから、著者の方は週40時間のABA療育を息子さんに施すために祖母にもセラピーを頼み、セラピストも雇って、小学校までABA療育を続けられます。
その結果自閉症と診断された時にはDQ 50以下だった息子さんは、療育開始から3ヶ月後にはDQが82まで上がり、小学校の就学判定では普通学級が相応しいと言われたのです。
内容を読む限り、某NPO法人親の会主導でのABA療育。
小学校では付き添いつきで(しかもおばあちゃんが6年間付き添い)普通学級へ、中学校からは特別支援級へ、高校からは支援学校に通われています。
幼少期に全ソースをかけてがむしゃらに療育をするお母さんの姿に、自分の姿を重ねてしまいました。
将来息子がどうなるか、どんな大人になっているかなんて誰にもわからないけれども、自閉症を克服したり、自閉度をゼロにすることを望まないほうが良いのかな。
どこで療育を終えてありのままの息子を受け入れたら良いんだろう。
幼少期のうちは、生活に必要なスキル(食事、トイレ、お風呂)は付けてあげたいし、引き続き癇癪や他害などの問題行動は取り除いていきたい。
人との会話を楽しめるように、コミュニケーションの基本的なスキルは教えてあげたい。
でもいつかその療育の手を緩めないといけない、いつ終えるのか…
じっくり考えていきたいです。
本は自閉症のお子さんに早期療育をした親御さんのリアルな体験記として、読み応えがありました。
学童期を経て18歳になったお子さんがどのように成長したか、お母さんの挫折と受容の歴史…明るく力強い文体でしっかり描かれています。
まだ小さい自閉症のお子さんをもつ親御さんが望む未来は描かれていないかもしれませんが、それでも幸せになるために一歩ずつやっていこうと思わせてくれる本です。