2年前子供の自閉症が発覚した際に、メンタルが奈落の底まで落ち込んだのでカウンセリングを数回受けました。
ABAに詳しくなる前のことです。
多少はすっきりしたものの、自分の心が晴れることはありませんでした。
結局カウンセリングで悩みを聞いてもらっても、息子の状態が良くなるわけでもありませんしね。
発達障害児育児や子供の心に関する専門家の方だったのですが、カウンセリングは5回ほど受けて終わらせました。
カウンセラーの方は発達論的アプローチが子供の発育を促す、と考えてらっしゃいました。
親が子供の関わり方を学び、ふれあい遊びや褒め言葉をかけることで子供の発達を促していこうというものです。
「子供の発達を見守りましょう」
「その子のペースで成長します、信じてあげましょう」
と同等のゆるいやつ。
多くの療育施設や児童発達支援事業所ではこの考え方を取り入れていると思います。
2年前、一歳過ぎの息子はとにかく見立て遊びや象徴遊びができず、物を回したり落としたりすることでしか遊べていませんでした。
年齢に応じた遊びが下手くそだったんです。
感覚遊びの段階から抜け出せない状況でした。
そのカウンセラーの先生曰く、「ぐちゃぐちゃ遊び」が足りないから次の段階に行けないのよ、と。
水や泥、葉っぱを手で触ったり足で踏みつけたり握ったり…
感覚遊びをうんとすると、ボール投げや見立て遊びと言った機能的遊びに進むことができる、とおっしゃっていました。
はいそうですかとは思わず、
のんびり待ってたら、息子はちゃんと遊べないまま大人になってしまうわ
そんなに猶予はないはず
と危惧しました。
定型発達のお子さんならそういった段階を経て発達していくと思うんですけどね。
当時の私には、息子が自分から見たて遊びやごっこ遊びを獲得していく姿が想像できませんでした。
ABAの家庭療育によってDQ54だった息子さんを健常域まで回復させたお母さんの実話です。
この本を読み「これなら息子を良くできる!」と思いABAを始めました。
今振り返ると、ゆっくり見守らなくて本当に良かった、と心から思います。
3歳の今、ブロックで家やロケットを作ったり、神経衰弱やマッチングゲーム、黒ひげ危機一髪で一緒に遊べるようになりました。
こういったルールがある遊びはもちろん、その前の段階としてジグソーパズルや紐通しの遊びもABA で教えてきました。
一方的に教えるだけでは形ばっかりじゃないか、本当に身についてないんじゃないか…
という批判もあるかもしれません。
でも教えないと、息子は絶対自分からはできるようになりませんでした。
…あるいはできても15歳ぐらいになった頃だったかも(;'∀')
教えてできるようになった遊びのうち気に入ったものは自分から遊び、ブロックやマッチングゲームは「一緒に遊びたい」と言って誘ってくれるようにまでなりました。
(ここまでくるのに長い時間はかかりましたが)
形からでも大いに結構!
あの時カウンセラーの人の言葉通りのんびり見守ったり、息子のレベルに合わせた感覚遊びばかりやらせず、本当に良かったです。