この作者の漫画は読了感は悪いのですが、怖いもの見たさでつい読んでしまいます。
知的障害またはその疑いがあり、配慮が必要な子供が収容されている少年院での話です。
1巻のレビューはこちら。
前半の話は度々の暴力事件で少年院に送られてきた15歳の女の子。
収監時から妊娠しており、15歳で出産。
後半は幼児への性的わいせつ罪で送られてきた15歳の男の子の話です。
IQは92なのですが言語外の雰囲気を読み取る力が弱く、集中力散漫で、全体的にコミュニケーション力や社会性が弱い少年です。
そう、この男の子は自閉症と診断されています。
自分が起こした性的犯罪について、罪の意識が希薄です。
少年院に送られ言い聞かせられて悪いことだと分かっているのかもしれませんが、罪悪感はあまりない様子。
子供が犯罪を犯してしまう、しかも性的犯罪…
これは親が想定してしまう将来の姿としては最も辛いものです。
デフォルメされた漫画上のキャラクターだと一刀両断できず、決して他人ごとではないという事実が胸にのしかかってきます。
ふー(´;ω;`)
心痛い事実を突きつけてくるこの漫画にも、良い効用は2つあって…
療育や子供に向き合うことをサボりたくなった時に、それではまずいとぞ現実に引き戻してくれるところ。
そして性教育は早めにするのに越したことはない、と改めて気づかせてくれるところ。
漫画で出てきた自閉症の少年も、小さなうちから性に関して口酸っぱく言い聞かせていれば犯罪を起こさずに済んでいたかもしれません。
思春期には性的興味が出てくること、合意がなければお互いのプライベートゾーンを見せたり触ってはいけない、ということ…。
息子に対しては大事なところは人前では触らないようにさせていますが、言い聞かせたり、性教育の絵本を読みきかせることはまだしていません。
性教育については引き続き情報収集します。
胸は痛むけど、他人事では済まされない「困っている子供たち」の姿を確かめたい(怖いもの知らずの)方はこちらからどうぞ。
前半の、暴力事件で搬送され子供を出産した女の子の話は、明るい前向きな未来で終わっていますのでそちらの読了感は悪くないです。