【本 自閉症スペクトラム障害とセクシュアリティ――なぜぼくは性的問題で逮捕されたのか】②子供が性的犯罪の当事者にならないためにできる3つの事

自閉症スペクトラム障害をもつニックは、ある朝急に FBI が自宅に突入してきて児童ポルノ所持容疑で逮捕されました。

この本を読んで衝撃を受けたことはこちら。

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今回は、どうすれば子供が性的犯罪をおこしたり、巻き込まれるのを防げるか?幼児期からできること、がテーマです。

本の後半1/3に臨床心理士・心理学者の方の提言が載っており、そこで書かれていることを中心にまとめました。

 

子供が性的犯罪の当事者にならないためにできる3つの事

1 幼児期から先を見据えてスキルをつけていく  

2 パソコン・スマホの保護

3 対人関係や性的感情についてオープンに話す機会を設ける

  

1 幼児期から先を見据えてスキルをつけていく

知的発達の遅れがない方は(いわゆるアスペルガー)知的な発達に比べて性的発達や対人関係の社会的発達が遅れがちになります。

他人の立場に立って気持ちを想像するのはとても難しい。

性的問題が出てくるのはは思春期以降ですが、まずそれまでの学校生活で友人を作るのが難しい子供が多いです。

年齢相応の友人関係ができていれば、友達との交流の中で性的なことに関する思いや経験を話し、共有することで理解が深まっていきます。

 

なので小さいうちから、どうやって友達を作っていくのか?を具体的なスキルに分解して教えていくことが重要です。

結局「暗黙のルール」を明文化して教えていくことになります。

幼児期は生活スケジュールを整える、手洗い・食事・トイレ・着替えの生活スキルを身に着ける、家でお手伝いをする、挨拶をする、順番を守る、他害をしない、ありがとうとごめんなさいを伝える、集団行動時には先生の指示に従う…

家でできるソーシャルスキルレーニングについては以前本を読み、その感想はこちらに書きました。

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小学校以降だと、相手が話し終わるまで自分の話をしない、自分のことばかり話さない、相手の目を見て話す、身体的距離を縮めすぎない、大事な部分には了承なく触れない…等より高度なものになります。

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以前発達検査をした際に心理士の方は、男の子は女の子程空気を読むことは求められない。

むしろ一緒にスポーツやゲームができていれば、それほどコミュニケーション能力が高くなくても友人付き合いはできる、とおっしゃっていました。

とても納得…!

自分の小学校時代を思い出すと確かにそうです。

 

ルールに沿って一緒にゲームやスポーツができることが友人関係を築けるか否かのキーになると強く思います。

 

2 パソコン・スマホの保護

必ずパソコンを保護しろ、常識だ、と強調されていました。

自閉症スペクトラム障害がある人は性的興味をインターネットで発散させることが定型発達の人に比べて多い、と書かれています。

定期的に履歴をチェックする、然るべき歳になるまでアダルトサイトを表示させないよう設定する、無断で課金できないようクレジットカードの履歴を残さないなど。

こちらは物理的にすぐ対処できますね…!

最近はパソコンやスマホの低年齢化が進んでいるので、こちらも早めに気をつけておきたいです。

早いに越しておいたことはない、肝に銘じておかねば… 

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3 対人関係や性的感情についてオープンに話す機会を設ける

対人関係や性的感情について率直に話し合える機会を定期的に設けることも大事だそう。

これ難易度が高すぎる

自分の実家が完全クローズドだったため想像がつきません…

 

何にせよ、今ABA療育やっているように

癇癪起こさないよう適切に対処したり、他害をさせない、手洗い・トイレ・着替え等の生活スキルを身につけさせる、ルールのある遊びを教える…

など一つずつ丁寧に教えていく。

その積み重ねでしかないのだなあと痛感しました。

近道はなさそうです。 

 

毎日少しずつでもやったことは必ず積み重なり、将来子供の大きな助けになる。

そう信じて無理なくやっていきましょ~

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