昔ユースケサンタマリアさん主演でドラマ化されてたな…と思い調べるとそれは2002年で、2015年に山P主演でドラマ化されていました。
山Pイケメンすぎるやろ…
IQ70、知的障害を持つ32歳の青年チャーリー・ゴードン。
彼は知的障害成人センターの先生と大学の心理学教授のすすめで知能を上げる手術を受けます。
手術は無事成功し、チャーリーの IQ は70から186に大幅に上昇。
数ヶ国語を操り教授も唸らせるほど、経済学から心理学まで精通した天才へと変貌しました。
チャーリーに施す前に動物実験の段階で知能を上昇させる手術を受けた実験ネズミ、アルジャノーン。
学習能力が高く大変賢いネズミだったのですが、アルジャーノンには徐々に異変が見られ始めます…
不朽の名作ですが初めて読みました。
ほぼ全編がチャーリーが心理学研究室へ提出する報告書と言う名目で、チャーリーの独白により話が進んでいきます。
最初はチャーリーの読み書き能力が高くないため報告書の誤字脱字が多く読みにくいのですが、それも60ページ程の我慢です。
手術後チャーリーの知能が急上昇するにつれて、ページをめくる手が止まらないほど引き込まれます。
知能をあげたら高慢ちきで嫌な奴になった
知能が低かった時は、皆に好かれて周りの人はあなたを見て笑顔になっていた
心優しい障害者だったのに
皆が僕を見て笑っていたのは白痴だったから
蔑んで笑っていただけだ
もうあんな場所には戻りたくない
自分が白痴から天才になった途端、蔑む対象がいなくなったことで怒っている
(刊行当時の好ましくない表現が使用されていますが、そのまま引用しています)
知能が上がる効果が持続するか否かは置いといておいて、もし外科手術によって知能が高くなるならば、例え高慢ちき野郎になっても息子に受けさせるかな。
社会性が自然に上がって、手術をするだけで定型発達に近づいてくれるのなら、私は息子に手術を受けさせるかもしれない。
本文には詳細に書かれていませんが、小学生の頃でも紐についたリボンを回して遊んでいた、との記述を見ると、チャーリーは自閉症という設定だったのかもしれません。
読み書きができたら賢くなって、友達や離れていった家族に認められるかも
みんなが障害があった頃の自分を見て笑っていたのは自分といて一緒にいて楽しいから、友達だからではなく、嘲け笑ってバカにしていたのだ
と気づくシーンがとても切ないです。
子供を変えよう、定型発達に近づけようと療育をしている私は、今の息子を愛していないんじゃないかな…とふと思いました。
頑張ってできるようになったらママが認めてくれるから頑張ろう、今の僕じゃだめなんだと息子が思っていたら…とても悲しいな。
最後チャーリーはどうなるのか
人工的に上げられた知能は持続するのか
ぜひ手に取ってご自分の目で確かめてみてください。